Cocteau Twins Fan Blog

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Lush:Gala

Gala

Gala

曲目

Gala

  1. Sweetness And Light
  2. Sunbathing
  3. Breeze
  4. De-Luxe
  5. Leaves Me Cold
  6. Downer
  7. Thoughtforms
  8. Baby Talk
  9. Thoughtforms
  10. Scarlet
  11. Bitter
  12. Second Sight
  13. Etheriel
  14. Hey Hey Helen
  15. Scarlet

解説

1990年に4ADから発売されたコンピレーションアルバム。

USと日本向けにシングル収録曲等を集めたもの。日本盤は日本コロムビアから発売。久保憲二氏の1990年10月付のライナーと歌詞が付属している(#5, 6, 10の歌詞は入手できなかったとのこと)。

1990年までにリリースしたレコードから13曲と未収録の2曲からなる15曲。

デビュー作"Scar"は#8〜13。1990年のEP、"Mad Love"は#4〜7。1990年のシングル"Sweetness And Light"は#1〜3。

14曲目の'Hey Hey Helen'はABBAのカバー。15曲目のScarletは10曲目の別バージョン。

"Mad Love"はRobin Guthrieによるプロデュース。14、15曲目もRobin Guthrieの手によるもので、BBCJohn Peel Sessionのために録音されたもの。

1990年なのでメンバーはMiki Berenyi、Emma Anderson、Chris Acland、Steve Ripponの4人。

ライナーはくだけた調子で書いてあるが、バンドや曲の紹介をきっちりやっていてとてもいい資料になっている。ChrisとSteveが素人だったMikiとEmaを鍛え上げたとのこと。女性2人の存在感が際立っているがこれも男2人が陰で支えていればこそ。とはいえ曲は基本的にMikiとEmmaが書いているので、演奏ともどもその才能を評価している。

久保氏によるとMikiは「江戸っ子の血が流れている」、Emmaは「知的な人」という印象とのこと。曲を聴く以外で二人のことをあまり知る機会がないけれど、なるほどなとちょっと同意。特にEmmaの知的な雰囲気は後のSing-Singの作品でも感じ取ることができる。

洋曲のライナーはけっこう適当なものもあるけどこのライナーは当たり。

ジャケットイメージ

ジャケットは日本盤と分かる要素はない様子。

日本盤の帯。新進気鋭のバンドを猛プッシュ。

ヨナカジカル

半年以上更新なくてすみません。Lushについては手持ちのCDを出して書いてあることを読めばネタはすぐ投入できるので、関連投稿はもうしばらくお待ちください。

相変わらず音楽の勉強はしないでアニメを見まくっている自分ですが(あとpixivに絵を投稿していたりしてこちらがおろそかになっているわけですが…)、季節ごとに20本くらい見ている新作アニメの中から、今年の秋はここで紹介したい、というものがあるのでエントリー書きました。

くろば・U原作、『ステラのまほう』。

http://magicofstella.com/

これのED曲、「ヨナカジカル」がとてもオルタナティブです。

作曲はここのか氏。メジャー作品はこの曲が初のようで、これまではもっぱらニコニコ動画の投稿やライブ活動を行っていたようです。

ボーカロイドのオリジナル曲はこちら。

http://www.nicovideo.jp/user/6908547/video

ED曲はPVが配信されるとかはないようなので、無料で見られるアニメ1話のリンクを以下に。後ろの方までスキップすればEDが聞けます(もちろん本編を一通り見ていただけるともっとうれしい)。

萌え4コマアニメの声優が歌うアニソンかと油断していたら、サビの高音に脳を直撃されました。

アニメ本編は「同人ゲームを作る部活の話」という説明がなされていますが、<アマチュアが創作をする>ということに鋭く切り込んでいて、ずっしりとした見ごたえがあります。

「ヨナカジカル」はシングルは出ませんがサウンドトラックにフルサイズで収録されるようです。また、サントラ発売に先駆けてネット配信されています(ハイレゾ版あり)。

いつもはアニソンは季節ごとに放送が終わってから気に入ったものをまとめて購入するのですが、この曲は放送中に購入しました。

「ステラのまほう」オリジナルサウンドトラック

「ステラのまほう」オリジナルサウンドトラック

Lush

Lushは1988年に結成された英国のバンド。1989年に4ADからメジャーデビューし、90年代前半にシューゲイザーの代表的なバンドの一つとして活躍する。

赤い髪の日系ハーフのMiki、黒髪の英国人Emmaの2人の女性がフロントに立つ、「萌え」とかいう言葉が普及する前でもかなりインパクトのあるバンドだった。シンプルなメロディーと重厚な音は覚えやすく、バンド名もすぐ頭に入った。

メンバーは結成時にはMiki Berenyi、Emma Anderson、Chris Acland、Steve Rippon、Meriel Barhamの5人で、結成時のバンド名はThe Baby Machinesだった。その後Emmaの友人のKevin PicheringがLushと命名したとのこと。

初ライブの後にMeriel Barhamが脱退、彼はPail Seintsに加わった(こちらも4AD所属のバンド)。ヴォーカルがMikiにチェンジ。

4AD契約時のメンバーは下記4人。

  • Miki Berenyi(ミキ・ベレーニ、ヴォーカル+ギター)
  • Emma Anderson(エマ・アンダーソン、ヴォーカル+ギター)
  • Chris Acland(クリス・アクランド、ドラム)
  • Steve Rippon(スティーヴ・リッポン、ベース)

1989年にミニアルバム"Scar"でメジャーデビュー。次のシングル、"Mad Love"はRobin Guthrieによってプロデュースされた。

1991年にSteve Ripponが脱退、ベースにPhil King(フィル・キング)が加わる。

1992年のファーストアルバム、"Spooky"をRobin Guthrieがプロデュース。

その後1994年に"Split"、1996年に"Lovelife"とアルバムをリリース。これらはCocteau Twinsの関与はない。

この時期はライブも活発に行っていて、日本にも来ている。手元に1992年12月5日のクラブチッタ川崎のチケットがある。

1996年、アルバム"Lovelife"が素晴らしいもので、また来日の情報などはないだろうかと、オフィシャルサイトのブックマークをクリックした。ブラウザが真っ黒になって何事かと思った。よく読むと、そこにChris Aclandの訃報が掲載されていた。

以後バンドの活動は休眠状態となり、やがて解散してしまった。

それからのメンバーは、EmmaはLisa O'NeilとSing-Singというバンドを結成。PhilはThe Jesus and Mary Chainというバンドに加入。Mikiはほとんど情報がなかったが、2000年にタテミツヲ氏の'Smile'という曲のヴォーカルを担当して久しぶりに声を聞くことができた。

それから幾年月。

LUSHといえばすっかり石鹸というイメージが定着してしまった今日。

検索してみたらwikipediaに日本語の項目がある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5_%28%E8%8B%B1%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%89%29

そこから英語に飛んで、そのリンク先へ行って驚いた。

Lushは現在も活動中。

http://www.lushofficial.com

ライブをけっこう積極的に行っているようだ。

現在のメンバーは3人。そしてChrisは皆の心の中に。

  • Miki Berenyi
  • Emma Anderson
  • Phil King

90年代は若かった彼らも写真を見ると歳相応の風貌になっている。Mikiは2000年までは髪の毛が赤かったことが確認されているが、さすがに今は黒。

Lushの消息が確認できたので、しばらく止まっていた当ブログだが、しばらくLushの記事を書くことにする。

Lovelife

Lovelife

Massive Attack : Mezzanine

曲目

  1. Angel
  2. Risingson
  3. Teardrop
  4. Inertia Creeps
  5. Exchanbge
  6. Dissolved Girl
  7. Man Next Door
  8. Black Milk
  9. Mezzanine
  10. Group Four
  11. (Exchange)
  12. Superpredators(TGhe Madprofessor Remix)

解説

ブリストルの音楽ユニット、マッシヴ・アタックの3枚目のアルバム。1998年発表。

Elizabeth Fraserがボーカルとして'Teardrop'、'Black Milk'、'Group Four'の3曲に参加している。

Cocteau Twinsとは相当イメージが違う作品。とはいえ、切ない歌声はやはりElizabethならではのもの。多重録音なしでも十分聞く者の心を揺さぶる歌唱力はさすが。

'Teardrop'は荒廃したような曲に淡々とした歌声が乗ってしんみりしてくる曲。

'Black Milk'はベースと静かなヴォーカルがよく合う曲。

'Group Four'は男性ヴォーカルと絡むように入ってくる妖艶な歌声。Massive Attackのバンドの標準的な曲かと思う。

なんだかんだいって、Massive Attackのアルバムは"Blue Lines"、"Protection"、"No Protection"とこの"Mezzanine"の4枚を購入してしまった。

ネットではiTuensでもMoraでも購入可能。iTunes情報では一番人気は'Teadrop'らしい。

ジャケットイメージ

クワガタという男子のハートをわしづかみのジャケット。

This Love

Space Between Us

Space Between Us

曲目

The Space Between Us

  1. Weather Storm
  2. This Love
  3. Sly II
  4. After The Storm
  5. Laura's Theme
  6. My Father
  7. Balcony Scnene (Romeo & Juliet)
  8. Rise
  9. Glasgow
  10. Let's Go Out Tonight
  11. Childhood
  12. Hymn

解説

"The Space Between Us"は映画音楽の作曲家として知られるCraig Armstrong/クレイグ・アームストロングが1997年にリリースした最初のソロアルバム。

2曲目の'This Love'はヴォーカル曲で、Elizbeth Fraserが歌っている。

Cocteau Twins後のElizbeth Fraserの曲では、おそらく屈指の名曲。「神曲」と評してもよいと確信している。

Cocteau Twinsがバンドとして存続が難くなっていたとき、Lizはブリストルの方のアーティストと関係を密にしていた。その成果の一つがこの曲。

この曲の完成度の高さは、多分にCraig Armstrong氏の作曲と編曲の才能によるところが大きい。そしてもちろん、Lizのヴォーカルもまた素晴らしい。

クレジットには[Written by Armstrong]としかないので、推測だが、歌詞はCraig Armstrongの作ではないかと思う。日本盤に歌詞カードがついているが、Cocteau Twinsのほかの曲に比べて歌詞がシンプルでストレートすぎるのがその理由。

'This love is a strange love'というフレーズは、映画『博士の異常な愛情』を連想させる。キューブリックの映画リスペクトは映画音楽を主な仕事とするArmstrong氏の発想と考えると無理がない。

以降は個人的な話だが、2000年あたりに月1で福岡まで行っていたことがある。空港から目的地までの地下鉄で、学生らしい若い女性がCDを聞いていた。そして、まさにこのアルバムを取り出して、CDプレーヤーにセットするところを目撃した。どうという話ではないが、それぐらいにこのアルバムは人気だったのだなあという話。

'This Love'だけでなく、他の曲もレベルが高いです。

ジャケットイメージ

東芝EMI

安部薫氏によるライナーと歌詞・対訳つき。

Felt:Ignite The Seven Cannons

カスピの詩人

カスピの詩人

曲目

Ignite The Seven Cannons

  1. My Darkest Light Will Shine
  2. The Day the Rain Came Down
  3. Scarlet Servants
  4. I Don't Know Which Way to Turn
  5. Primitive Painters
  6. Textile Ranch
  7. Black Ship in the Harbour
  8. Elegance of an Only Dream
  9. Serpent Shade
  10. Caspian See
  11. Southern State Tapestry

解説

Feltは1979年から10年ほど存続したイギリスのオルタナティブ・ロックのバンド。

1985年にリリースされた、"Ignite The Seven Cannons"(『カスピの詩人』)は4枚目のアルバム。

このときのメンバーはギターとヴォーカルがLaurance。リードギターがMaurice Deebank。ベースがMarco Thomas、キーボードとバックコーラスがMartin Duffy。ドラムがGray Ainge。

このアルバムはRobin Guthrieがプロデュースしていて、5曲目の'Primitive Painters'にElizabeth Fraserがヴォーカルで参加している。

'Primitive Painters'はシングルが先行してリリースされ、英国のインディーズチャートで4位になった。

全体の音作りは確かにRobin Guthrieらしい雰囲気がある。'Primitive Painters'は軽快な曲で、人気が出たのも分かる。

アルバム全体は、ちょっと上級者向けかも、というのが正直な感想。演奏はすごくいい。インスト曲はどれも素晴らしい。これに対しヴォーカルがきわだって個性的で、この人の独特の歌い方に慣れないとちょと戸惑う。

歌い方のほか、歌詞もかなり強烈らしいが、多くの日本人はおそらく(もちろん自分も)歌詞をほとんど聞き取れないと思われ、それもこのアルバムをやや近寄りがたくしている。

でも日本盤のCDがまだ手に入るようだから、根強い人気があるようだ。

ジャケットイメージ

TOYS FACTORY盤

日本盤CDは1993年発売。歌詞・対訳と赤岩和美氏、友野耕士氏のライナーがついていた。

This Mortal Coil:It'll End In Tears

It'll End in Tears

It'll End in Tears

曲目

It'll End In Tears

  1. Kangaroo
  2. Song To The Siren
  3. Holocaust
  4. Fyt
  5. Fond Affections
  6. The Last Ray
  7. Another Day
  8. Waves Become Wings
  9. Barramundi
  10. Dreams Made Flesh
  11. Not Me
  12. A Single Wish

解説

概要

This Mortal Coilは4ADの複数のアーティストによる協同プロジェクト。主導したのはIvo Watts-Russell。

オリジナルアルバムとして"It'll End In Tears"(1984年)、"Filigree & Shadow"(1986年)、"Blood"(1991年)の3枚をリリースしている。

その他詳しくはwikipediaを参照されたい。

http://en.wikipedia.org/wiki/This_Mortal_Coil

この中でCocteau Twinsが大きくかかわっているのは"It'll End In Tears"。中でも2曲目の'Song To The Siren'は少なくとも2本の映画で使われ、よく知られた曲。

"Filigree & Shadow"もSimon Raymondeが参加している。

少し前までこのアルバムは入手がさほど難しくなかったと記憶しているが、今は簡単ではないらしい。2011年に3枚のアルバムのリマスター版がボックスセットでリリースされ、単体のアルバムは絶版になったようだ。また、ボックスセットもAmazon調べで値段が高騰しているので継続して販売されてはいない様子。

This Mortal Coil

This Mortal Coil

ネット配信はどうなっているのかと調べたら、iTunes Storeに普通にあった。CDの入手は大変だけど曲を聴くこと自体はそれほど難しくはない。

iTunes Storeでも'Song To The Siren'が一番人気で、次が'Another Day'。いずれもヴォーカルはElizabeth Fraser。

各曲紹介

'Kangaroo'

1曲目はベースからはじまる。ドラマの『ツインピークス』を思い出す。

ベース、アコースティックギターシンセサイザーヤマハDX7)はSimon Raymonde。

Alex Chiltonの同名の曲のカバー。

'Song To The Siren'

ヴォーカルElizabeth Fraser、ギターRobin Guthrieで事実上Cocteau Twins提供の曲。

静かに流れるヴォーカルのメロディーがいい。

この時期のCocteau Twinsの作品と違い、この曲では歌詞が聞き取りやすい。

Tim Buckleyの同名の曲のカバー。

ロスト・ハイウェイ』(デビッド・リンチ監督)と『ラブリーボーン』(ピーター・ジャクソン監督)の2本の映画で挿入歌として使われている。

ロスト・ハイウェイ』は予備知識なしで映画館に見に行き、この曲がかかったのでびっくりした。

ラブリーボーン』は予告動画に'Alice'が使われているのでCocteau Twinsの曲が使われること自体は分かっていたが、この曲も使われていたのでまたびっくりした。

'Holocaust'

Howard Devotoがヴォーカルの曲。

Alex Chiltonの同名の曲のカバー。

'Fyt'

インスト曲。

'Fond Affections'

Gordon Sharpがヴォーカルの曲。

Rema-Remaの同名の曲のカバー。

'The Last Ray'

ベースがSimon Raymond。12弦を含むギター一式がRobin Guthrieのインスト曲。'Rococo'を髣髴とさせるかっこいい曲。

'Another Day'

Elizabeth Fraserがヴォーカル。バイオリンとビオラがGini Ball、チェロと弦楽器のアレンジがMartin McGarrick。

Roy Harperの同名の曲のカバー。

'Waves Become Wings'

Dead Can DanceのLisa Gerrardによる曲。

'Barramundi'

ギターとシンセサイザーがSimon Raymonde。アコーディオンがLisa Gerrard。インスト曲。

'Dreams Made Flesh'

Dead Can DanceのLisa GerrardとBrendan Perryによる曲。

'Not Me'

ヴォーカルがRobbie Greyの曲で、2人のギターのうち1人がRobin Guthrie、ベースがSimon Raymonde。

Colin Newmanの同名の曲のカバー。

'A Single Wish '

Gordon Sharpがヴォーカルの曲。

シンセサイザーがSimon Ryamonde。「gizmo」もSimonの担当。で、調べたところここでの「gizmo」とはMIDIコントローラーらしい。

ジャケットイメージ

日本コロムビア

ジャケット。

帯。日本語ではジス・モータル・コイルの『涙の終結』。

鳥井賀句氏の1987年のライナーがThis Mortal Coilとこのアルバムの背景について分かりやすく解説している。6曲のカバー曲はIvo氏の選曲。2曲のオリジナル曲をLisa Gerrardが提供。それに4曲のインスト曲が加わって全12曲とのこと。'Song To The Siren'は1983年に先行してリリースされた12インチEP"This Mortal Coil"にも収録されているという。