黒糖ドロップ
『はなまる幼稚園』というアニメがある。
http://www.starchild.co.jp/special/hanamaru/
原作は勇人による同名の漫画で、アニメ制作担当はGAINAX。監督は水島精二。
放送は2010年の1月から3月の1クールで全12話。
この作品の特徴として、全話エンディングが違うというのがある。最近のアニメではよくあることで、各エピソードの雰囲気にあった曲を流して各話を個性的にまとめることができる。もちろんCDの売上も期待できる。
本作の第9話のエンディングは山本菜々子・真弓姉妹(声はそれぞれ葉月絵理乃と斎藤千和)が歌っていて、そのタイトルを「黒糖ドロップ」という!
タイトルから分かるとおり、これはCocteau Twinsの作風を真似た曲。
放送時に1コーラス聞いたときには、音はよく似ているけどメロディラインとかそれほどでもないか、と思ったが、通して聴いたらあまりの再現度の高さに笑った。
だいたい"Four-Calendar Café"の頃の雰囲気。
この曲を作・編曲したのはNARASAKIというミュージシャン。
本作の音楽担当の一人で、オープニング曲やエンディング曲の中の8曲、それと挿入歌の作曲・編曲も行っている。「黒糖ドロップ」の作詞の方は松浦有希。
wikipediaによるとNARASAKIこと奈良崎伸毅は1969年生で、「デスメタルからネオアコ、シューゲイザーやノイズロック、イージーリスニングまでを幅広くカヴァーする器用な音楽性が特徴。」と評されている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/NARASAKI
この曲のCocteau Twinsの再現度からしてその才能は十分理解できる。
ほかの曲も各々に特徴があり、ミュージシャンの多才ぶりが発揮されている。
オープニング曲の「青空トライアングル」もシューゲイザーっぽい曲で、ちょっとだけLushを連想させる。
アニソンにCocteau Twinsっぽい曲は何曲かあるようだが、ここまではっきりバンドを意識して、正々堂々CTっぽくした曲は他にない。
ただ、作品を見ていたアニメファンの方では、ほとんど元ネタにピンと来なかったようだ。放送当時2ch掲示板のスレッドを検索してみたが、Cocteau Twinsに言及した発言は数える程しかなかった。Amazonの下記CDのレビューでも元ネタに言及している人はいないようである。
本曲を収録したCDは2012年8月現在でも入手可能。9話の収録されたBDは第5巻。
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2010/07/21
- メディア: Blu-ray
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