Cocteau Twins Fan Blog

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The Spangle Maker

曲目

原題

The Spangle Maker

  1. The Spangle Maker
  2. Pearly-Dewdrops' Drops
  3. Pepper-Tree
拙訳

偽金造り

  1. 偽金造り
  2. 真珠の玉しずく
  3. こしょうの木

解説

概要

1984年4月に発表された4枚目のシングル。

新しいメンバーにSimon Raymondeを迎えて最初にリリースされたレコード。

ふたたび3人組となって、バンドの新たな門出となった。

発売時はアナログレコードで、コンピレーションアルバムの"The Pink Opaque"にも3曲全て収録されている。これが初のCD化ということになる。ここに収められている'Pearly-Dewdrops' Drops'は収録時間から7インチバージョン。

1991年に10枚組Box Setのうちの1枚として再版された。

BBCJohn Peel Sessionで演奏された'Pepper-Tree'は"BBC Sessions"に収録されている。

リマスターされたシングル集のVolume 1に3曲すべて入っていて、現在はこれが入手可能。ただし、'Pearly-Dewdrops' Drops'は演奏時間4:47で、Box SetのCDの12インチバージョン(5:14)とも7インチバージョン(4:10)とも異なったものとなっている。

レコードのアートワークは例によって23 Envelope。ジャケットは中心に古典的な女性の写真を配したもの。

写真については撮影した人の名前が出ていて、その人はGertrude Käsebierという1852年生れの女性の写真家。下記参照。名前はドイツ系だがアメリカ人。

Gertrude Käsebier - Wikipedia

"Lullabies"の写真もこの人かと思ったが、当時のカメラであのような激しい動きの途中を撮影するのは無理そうなので、おそらく違う人の写真。名前が出ていないところを見ると、写真素材か、"Lullabies"用に新たに撮ったものの可能性がある。

このレコードはタイトルが二通りある。よく知られているのは"The Spangle Maker"だが、Box Setに収められているCDの背には"Pearly-Dewdrops' Drops"と書かれている。ライナーでも『パーリー・ドゥドロップス・ドロップス』という扱い。

CDになって名前が変わったのかというとそうでもなく、海外でバラ売りされていたシングルCDでは"The Spangle Maker"となっていたと教えていただいた。当該CDの番号は[BAD405CD]

海外のマニアの人がまとめたリストによると、アナログレコードの時点で"The Spangle Maker"と"Pearly-Dewdrops' Drops"の2通りが存在したらしい。

海外の製品にはこういったおおらかさがある、ぐらいに考えるのがよさそうだ。

Lullabies to Violaine: Singles & Extended Plays 1

Lullabies to Violaine: Singles & Extended Plays 1

各曲紹介

'The Spangle Maker'

静かで単調な出だしで始まり、徐々に盛り上がっていって最後は不思議な興奮に包まれる渋い曲。

'spangle'は辞書には衣装の装飾品などの「スパンコール」だと出ているが、「偽造された硬貨」という意味もあるらしい。ここから'spangle maker'は「硬貨を偽造する者」、「偽金造り」といった意味になる。

'Pearly-Dewdrops' Drops'

邦題は日本コロムビア盤のものをそのまま掲載している。他に適切な訳が浮かばない、というか言葉の意味がよく分からない。

'Sugar Hiccup'の路線にある3拍子の癒し系の曲。

この曲はPVが撮影されていて、教会でLizが歌っている。教会の荘厳な雰囲気がよく合う曲だと思う。

'Pepper-Tree'

邦題は日本コロムビア盤のものをそのまま掲載している。他の訳が思いつかない。

切ない曲で、時計の音で終わるのがなおさら寂しい。

ジャケットイメージ

日本コロムビア

日本版Box Setに収納されていたもの。